新生活で気をつけたい契約のトラブル|相談先は188

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調べた日:2026年10月4日(制度やサービスの情報は、この日に公式サイトで確かめました)

一人暮らしを始めると、部屋、電気、ネット回線など、自分の名前で結ぶ契約が一気に増えます。慣れない契約が続く時期は、トラブルに巻きこまれやすい時期でもあります。

国民生活センターによると、契約した人が18歳・19歳の相談は、2025年度に10,250件で、2021年度以降で最も多くなりました。この記事では、新生活の場面の順に気をつけたいことと、クーリング・オフ、困ったときの相談先「188」をまとめました。

※この記事は、国や自治体の公式情報をもとに、手続きの順番を整理したものです。決まりや条件は変わることがあるので、最新の情報は記事の最後にある公式ページで確かめてください。

流れ

  1. 新生活が始まる前に:18歳からの契約のルール
  2. 引っ越してすぐ:玄関に来る勧誘
  3. 暮らしに慣れたころ:電話の勧誘と「もうけ話」
  4. 契約してしまったら:クーリング・オフ
  5. 困ったときは:消費者ホットライン188

新生活が始まる前に:18歳からの契約のルール

2022年4月1日から、民法の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。成年年齢には、一人で契約を結べる年齢という意味があります(法務省)。

未成年の人が親などの同意なしに結んだ契約は、未成年者取消権で取り消せます。しかし、成年になってから結んだ契約には、この取消権は使えません(国民生活センター)。また、一度結んだ契約は、原則として一方的にやめることはできません。契約するかどうかは、よく考えて決めましょう。

国民生活センターは、初めての一人暮らしで気をつけてほしいトラブルとして、次の5つを挙げています。

トラブル くわしく書いているところ
退去時の原状回復などの住宅の賃貸借 部屋を借りるときに確かめること
引っ越しや不用品回収などの引っ越し関連 一人暮らしを始めるときの手続き
新生活をねらった訪問販売 この記事の「玄関に来る勧誘」
新生活でも気をつけたいもうけ話 この記事の「電話の勧誘ともうけ話」
スマホやネット回線などの通信契約 電気・ガス・水道・ネットの始め方

引っ越してすぐ:玄関に来る勧誘

引っ越してすぐの時期には、電気やガスの切り替えなどを勧める訪問があります。国民生活センターには、電力会社の代理店を名乗る人が訪ねてきて、マンションの中で契約先の変更を勧めていると言われ、承諾したがやめたい、という相談が寄せられています。電気・ガスの契約の相談では、10歳代・20歳代の若い人は、訪問販売が8割近くをしめていました。

玄関で勧誘されたら、その場で契約せず、会社の名前や連絡先、訪問の目的を確かめましょう。必要のない契約は、きっぱり断ります。不安なときは、家族や身近な人、管理会社などに相談しましょう(国民生活センター)。

訪問販売には、特定商取引法という法律の決まりがあります。事業者は、勧誘を始める前に、事業者の名前や勧誘が目的であることなどを告げなければなりません。また、契約しないと伝えた人に、そのまま勧誘を続けたり、あとで改めて勧誘したりすることは禁止されています(消費者庁)。

暮らしに慣れたころ:電話の勧誘と「もうけ話」

電話での勧誘にも気をつけましょう。電話で勧誘されて申し込む取引は「電話勧誘販売」といい、特定商取引法の対象です。電話をいったん切ったあとに、郵便や電話などで申し込んだ場合も含まれます(消費者庁)。光回線などの通信サービスの勧誘電話については、「電気・ガス・水道・ネットの始め方」で説明しています。

SNSなどで見かける「もうけ話」にも注意が必要です。国民生活センターには、SNSで見つけた副業のために講座を契約したが、無料で見られる内容ばかりだった、という相談が寄せられています。簡単に稼げるという言葉をうのみにせず、お金を稼ぐはずなのに支払いを求められたら疑いましょう。いったん払ってしまうと、取り戻すのは難しいとされています(国民生活センター)。

契約してしまったら:クーリング・オフ

クーリング・オフは、契約を申し込んだり結んだりしたあとでも、法律で決められた書面を受け取ってから一定の期間内なら、無条件で契約をやめられる制度です(消費者庁)。期間は、取引の種類によって違います。

取引の種類 どんな取引か 期間
訪問販売 事業者が自宅などを訪ねてきて契約する(キャッチセールスなども含む) 8日以内
電話勧誘販売 事業者が電話で勧誘し、申し込みを受ける 8日以内
特定継続的役務提供 エステや語学教室など、長く続くサービスに高いお金を払う契約 8日以内
訪問購入 事業者が自宅などを訪ねてきて、物を買い取る 8日以内
連鎖販売取引 人を販売員として誘い、その人にまた次の人を誘わせて広げていく取引 20日以内
業務提供誘引販売取引 仕事を紹介して収入が得られると誘い、仕事に必要だと商品などを買わせる 20日以内
通信販売(ネット通販など) 広告を見て、自分でネットや郵便などで申し込む クーリング・オフの決まりはない

光回線などの通信サービスには、契約書を受け取ってから8日以内なら契約を解除できる「初期契約解除」という制度もあります(国民生活センター)。

クーリング・オフは、はがきなどの書面のほか、電子メールなどの電磁的記録でも知らせることができます。事業者のウェブサイトの専用フォームやFAXでもかまいません。知らせるときは、契約した日、契約した人の名前、買ったもの、契約金額などと、通知を出した日を書きます。書面なら特定記録郵便や書留、内容証明郵便など送った記録が残る方法で、メールなら送ったメールを保存し、フォームなら画面のスクリーンショットを残しておきましょう(消費者庁)。

訪問販売の場合、使うと価値がほとんどなくなる消耗品(健康食品や化粧品など)を使ってしまったときや、現金で払った合計が3,000円未満のときは、クーリング・オフできません。一方、事業者がうそを言ったり、おどしたりしてクーリング・オフをさせなかったときは、期間が過ぎていてもできます(消費者庁)。

困ったときは:消費者ホットライン188

契約で困ったときや、クーリング・オフのしかたが分からないときは、消費者ホットライン「188(いやや)」に電話しましょう。188は、地方公共団体が置いている身近な消費生活センターや相談窓口を案内する、全国共通の番号です(消費者庁)。

電話すると、郵便番号などを入力して、近くの窓口につないでもらいます。入力するのは電話の市外局番ではないので注意しましょう。相談は無料ですが、窓口につながってからの通話料はかかります。土日祝日も、地域の窓口が開いていないときは国民生活センターが補うなどして、施設点検日や年末年始をのぞき原則として毎日使えます。なお、188は消費者庁につながる番号ではありません(消費者庁)。

相談するときは、受け取った書面や、契約までのいきさつを整理しておくと伝わりやすくなります(国民生活センター)。電気やガスの契約については、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会にも相談窓口があります。

おさらい

新しい契約が続く時期こそ、「その場で決めない」「書面を読む」「困ったら188」の3つを思い出しましょう。

  • 突然の勧誘には、その場で返事をしない
  • 会社の名前・連絡先・目的を確かめた
  • 契約書などの書面を受け取り、受け取った日を控えた
  • クーリング・オフの期間(8日以内・20日以内)を確かめた
  • 困ったら188に電話する

この記事の出典(2026年10月4日確認)